freee(フリー)の特徴とメリットと改善してほしいポイント
公開日:2014年12月18日

クラウド型の会計ソフトではシェアナンバーワンのfreee(フリー)。freeeもMFクラウド会計と同様に個人事業主と法人に対応した会計ソフトです。無料でもほとんどの機能が1カ月は使えるのでfreeeならではの特徴と改善してほしいポイントについて書きました。
元Googleの方が作ったクラウド会計ソフトとして有名なfreee(フリー)。クラウド型会計ソフトの草分け的存在でクラウド型会計ソフトではダントツのシェアナンバーワンでもあります。
会計ソフトは全般的に経理の知識がなくても経理業務が簡単にできたりしますが、中でもfreeeは一番それが実現できます。
従来の経理に慣れ親しんだ方にとってfreeeの経理は斬新に見えるはずです。「経理ってこれでいいんだ」と。
それでは、私が思うfreee(フリー)の良いポイントと改善してほしいポイントをご紹介します。
クラウド会計ソフト全般に共通する特徴については別のページをご覧ください。
freee(フリー)の良いポイント
専用アプリで快適に経理業務ができる
クラウド会計ソフトで普段やることと言えば、仕訳の登録です。
銀行やクレジットカードの取引データを自動取得して、ソフトが完璧に、あるいはある程度取引内容を自動仕訳して、ユーザーはそれをみて登録か無視かボタンをクリックします。つまり、ほとんどボタンを押すだけの作業です。
この作業、私はわざわざパソコンでやる必要はないと思ってます。パソコンを使う時は生産性の高い仕事に集中して、仕訳登録は移動中やソファーで寝転がってる時や移動中の電車内でスマホかタブレットでやればいいと思っています。
スマホやタブレットで快適に使えるのがfreeeです。MFクラウド会計もタブレットやスマホのブラウザで使えることは確かなのですが、freeeの専用アプリはタブレットやスマホに最適化されている素晴らしいものです。
登録する取引は右フリック、登録しないものは左といったように指でサクサクと仕訳登録ができるのがいいです。
画像ではわかりにくいですが、フリックして登録してます。
自動仕訳登録ができる
今のところfreeeだけにしかない機能としては、仕訳の自動登録があります。
MFクラウド会計でもやよいの青色申告オンラインでも、仕訳までは自動でやってくれますが、freeeは「登録」まで自動でしてくれます。もちろん、ある一定のパターンに沿って実行されるものですが、毎回決まった取引が多い場合は、とても役に立つ機能です。
将来的にシステムが賢くなったら、本当に自動経理が実現するのではないでしょうか。
UI(画面のデザイン)がかっこいい
これは機能の話ではありませんが、デザインというのはあらゆる面で大切なことです。UIがかっこいいだけでクリエイティブな気分も高まります。
改善してほしいポイント
従来の経理とは違う点が多い
これがfreeeの会計スタイルなので、ある意味メリットなのかもしれませんが、伝票を修正する必要があったり、手入力で記帳したい場合などわかりにくいです。
法人の決算にも個人事業主の青色申告にも対応しているので、全くそれらができないわけではないのですが、経理経験者など「貸方、借方」とか直感で分かる人には焦れったい仕様です。
freeeの手入力の仕訳画面には「貸方 借方」なんて文字はありません。代わりに「収入 支出」を選ぶボタンがあります。
MFクラウド会計の手入力の仕訳画面には「貸方 借方」があります。
これが私がfreeeを使わずにMFクラウド会計を使う最大のポイントです。freeeのコンセプトは自動経理なので不要なのかもしれませんが、個人的にはあったらいいのにと思います。
補助科目が設定できない
私はできる限り世間一般で使われる勘定科目を使います。しかし、勘定科目というのは特に税法なんかの法律で決められているものではなく自由に付けてもいいようです。
この商売(私はホームページ制作業)をやっていて、いつもしっくりこない勘定科目があります。それは通信費です。ケータイ電話の料金やプロバイダ料金が通信費なのはよくわかりますが、ドメイン代やサーバー利用料も通信費というのは少し違う気がしてしまいます。
そこで私は、通信費にドメイン代とサーバー利用料という補助科目をつけることにしました。このようにすれば世間一般の仕訳をすると同時に、後で見分けやすくもなります。
一括仕訳ができない
freeeを使っているのなら、日々の仕訳登録はスマホでやればいいと思っていますが、一括登録したい場面もあります。1ヶ月に1度しかログインしなかったりする場合、人によってはたくさん仕訳登録しなくてはいけません。
そんな時はMFクラウド会計みたいに複数の取引を一括で登録できる機能があると嬉しいです。
あと、会計ソフトを初めて使う場合も一括登録できるといいですね。私がMFクラウド会計を本契約した理由のひとつです。
期の初めから使うならそれほど登録しなくてはいけない取引はありませんが、期中からだと多いです。なので、2016年3月までに提出する確定申告の準備をするために、今から会計ソフトを使いはじめるなら一括登録機能は欲しいですね。
銀行やクレジットカード以外のwebサービスの取引データの自動取得ができない
MFクラウド会計では自動取得できる、Amazon(出品者)やカラーミーショップ、STORES.jp、ランサーズ、クラウドワークス、A8.netなどのウェブサービスの取引データの自動取得ができません。
ただ、取引データの自動取得ができるサービスは日々増えていますので、これについては近いうちに対応してくれるのではないかと思います。
以上がfreeeの特徴とメリットと改善してほしいポイントです。
freee(フリー)のまとめ
サービス名 | freee(フリー) |
---|---|
運営会社 | フリー株式会社 |
対象ユーザー | 個人事業主・法人 |
初期費用 | 0円 |
利用料金 | 個人事業主:980円/月 年額一括払い9,800円 (1,960円お得) 法人:1,980円/月 |
提供形式 | クラウド型 |
インストール | 不要 |
共有ユーザー数 | 3名 |
対応OS | windows, mac os, iPadでも使えます。 |
サポート | 無料 メール チャット 電話 |
アップデート | 無料 |
取引データの自動取り込み | 対応 |
銀行 | 1866行 |
クレジットカード | 65社 |
電子マネー | 6社 |
通販 | 1社 |
その他 | 11社 |
レシート取り込みアプリ | RECERECO(レシレコ) または freee専用アプリ(iOS,Android) |
連携サービス | 給与計算freee |
iPhone・Androidアプリでの操作 | できる |
決算書類 | 個人事業主:青色申告対応 法人:会社法準拠の決算書 |
勘定科目の自動提案 | 有り |
一括仕訳登録 | できない |
自動仕訳登録 | できる |
データのインポート | 汎用形式(CSVファイル) |
データのエクスポート | 一括出力できない?(詳細不明) |
私が改善してほしいと思っているポイントは、経理業務を効率化するためにあえて省いたのかもしれません。これがfreeeの考える新しい経理のスタイルなのでしょう。
細かいことはやりにくいけど、個人事業主の青色申告にも法人の決算にも対応しているし、何より、専用アプリの出来が素晴らしいので経理をできる限り簡単に済ませて、その時間をクリエイティブな作業に使いたい方にはおすすめです。
この洗練された、見た目だけではなく操作性も含めたデザインのクラウド会計ソフトを、まずは無料で試してはいかがでしょうか。