エアコンが臭い!分解せずファンを掃除する方法と必要な道具

なぜエアコンは臭くなるのか?

簡単に説明すると下記のような理由です。

冷風でファンが冷える

エアコンを止めるとファンが結露する

水分があると埃が付きやすい

埃にカビが発生

臭くなる

ファンが回ってれば結露しないのか?とか、カビはファンに直接生えないのか?等細かい点は割愛します。

市販のエアコン洗浄剤(洗浄スプレー)は、冷却フィンを洗浄するものです。冷却フィンはフィルターで守られているし、そのフィルターは誰でも手軽に掃除できるので、それほどニオイのもととなるカビは発生しないのではないかと思います。

エアコン洗浄スプレー

エアコン清掃業者さんのホームページには、冷却フィンに埃やカビがぎっしり生えている写真がありますが、正直、どのように使用したらあのようになるのかわかりません。

というわけで、今回はエアコンの臭いを解消するために、エアコンの風を送り出してるファン(クロスフローファン)の掃除をしました。

エアコンの掃除は本体の故障や感電のリスクがあるので、本記事はあくまで個人の日記としてお読みください。

エアコンを分解せずにクロスフローファンを掃除する。必要な道具とその手順

準備するもの

2017/8/14追記: エアコンファン掃除専用のクリーナー「くうきれい エアコンファン洗浄剤」を使って掃除をしてみました。これを使う場合、用意するものが変わります。詳細はこのページの最後にまとめました

★必要なもの

・ビニール袋(45リットルのポリ袋)
・スプレー式の洗剤
  大量に使うので匂いのキツいものは止めたほうがいいかもしれません。
  マイペットあたりが良さげ
・ブラシ
  ダイソーで買ってきた
・養生テープ(ガムテープ等でも可)
・ウィルキンソンタンサン(500ml)
・バケツのようなもの
  2リットルのペットボトルを切ったものを使った。
・ビニール紐のようなもの
  洗剤・濯ぎ水を上手く排水させるため
・掃除機

eacon6

ウィルキンソンタンサンとダイソーのブラシ

★あるといい物

・ゴム手袋
  肌が弱い人は使ったほうがいいです。
・メガネ
  目の位置より上で洗剤を使う作業をするならあった方がいいです。

濯ぎの際に、このようなものがあると楽になりそうです。
(rio様、情報提供ありがとうございます)
(2017/8/14追記: 今年は最後の濯ぎにこれを使いました。とても使い勝手が良かったです。詳細は後述します。)

クロスフローファン掃除の手順

1.コンセントを抜く

コンセントを抜く

洗剤や水を使いますので、下手したら感電します。安全の為に申し上げておきますが、コンセントを抜いただけでは本体内に溜まっている電気は抜けません。心配な方は数時間放置するか、プロに頼みましょう。

2.ビニール袋をカットして養生する

45リットルのポリ袋(ゴミ袋)の長辺をカットして頭巾のような形にします。

ポリ袋のこここをカットするの図

130cm辺(もともとポリ袋の口だった部分を広げた部分)の中央をエアコン下部の壁に近い部分にテープで固定します。

ポリ袋をカットした図

排液が垂れてきますので、できるだけ壁に近いところで固定した方が良いです。
130cm辺の端や途中部分も廃液を受け止められるようテープで固定します。

設置例

床を汚したくない場合、特に絨毯や畳だったりする場合は床面もビニールなどで養生した方がいいと思います。排液が落ちる時に狙ったところではないところに落ちる時があるんですよ。

3.ルーバーを外す

機種によって外し方は違うと思いますが、我が家の場合(ダイキンAN28EDS-W)は、真ん中の固定されてる部分を外してから、右側のモーターを繋がってる方を外しました。

ルーバーの中央部分

ルーバーのモーター側

そうするとファンが見えると思います。
ルーバーを外してもファンにブラシが届かない位置にあるなら、自分でのお掃除は諦めた方がいいでしょう。

4.ブラシと掃除機で掃除

いきなり洗剤をかけてブラッシングする前に、乾いている状態でブラシと掃除機で掃除することをおすすめします。
掃除機の細いブラシ付きノズルが届くならそれでもいいかと思います。

実はこれだけでもかなり綺麗になります。これだけにしとく場合は上記「2.ビニール袋をカットして養生する」は必要ないでしょう。

それに洗剤を使うと濯ぎをしなくてはならない為、非常に時間も手間もかかります。

5.洗剤をスプレーでかける

つけ置きの意味を込めて、クロスフローファン全体に洗剤をスプレーします。

排液をちゃんと受け止められるようにバケツの位置を調整しましょう。
ブラッシングするまえでも黒くなった洗剤が続々と流れ出てきます。

黒い排液

6.ブラッシング

ブラシで一箇所ずつゴシゴシしていきます。腕を上げっぱなしにするため、とても疲れます。

端から1箇所ずつブラッシングして、ファンを少し回転させてまたブラッシングして・・・と同じ作業を何回も繰り返します。

ある程度高い脚立があれば、座って作業できるので多少楽だと思いますが、普通の家にそんな高い脚立なんてないですよね。

7.水で濯ぎ

そして、一番手間のかかる濯ぎです。濯ぎのアイテムは当ブログオリジナルだと思います。

用意していただいたウィルキンソンタンサンのフタを開けて、飲み干します。
飲みきれない分はコップに移して冷蔵庫にでも入れときましょう。

キャップに2〜3mmの穴を開けます。
ドリルやピンバイスがあればベストですが我が家にはそれが無かったので、細いドライバーをコンロで熱して、熱いドライバーでキャップを溶かして穴を開けました。

穴を開けたボトルキャップ

ペットボトルに水道水を入れて、穴の空いたキャップをしてファンの洗剤を洗い流します。

ウィルキンソンのペットボトルの採択理由は使いやすいからです。
お〜いお茶などの六角形(だったかな?)のボトルなどでは、手でボトルをぎゅーっと握れません。

私は最初、アイロン用の霧吹きで濯ぎをしようとしましたが、霧じゃ埒が明かないので、次に洗剤のスプレーボトルに水を入れて使いました。
しかし、それでもなかなか濯げなかったので、最終的にペットボトルに行き着きました。

排液

排液。これでも薄まった状態です。

濯ぐ際にも電子部品にはかけないように注意してください。
でも、先程から「感電注意」とか「電子部品云々」と言ってますが、そもそもエアコン内部ってドレンパンから水があふれても安全上は大丈夫なように作られているはずなので、必要以上に恐れることはないです。

8.放置 乾燥

濯ぎ水が乾くまで放置します。コンセントはまだ抜いたままです。
3で外したルーバーはこのあたりで付けていいです。

9.タオルあててMAX送風

本当は完全に乾燥するまで放置できればいいのですが、私の場合自然に垂れてくる水が無くなってから、送風でファンの間の水分を飛ばしました。

その際、エアコンの吹き出し口にタオルなどをあてて飛んでくる水分を受け止めてください。大した量ではないのでタオルで十分です。
十秒もあればファンについた水は全て出てきます。

10.そのまま数時間送風

しばらく送風運転を続けます。

掃除完了後

これが掃除完了後の写真です。光の具合で白っぽく見える部分もありますが、綿棒を擦りつけても全く汚れないくらい綺麗になりました。

臭くさせないために

最初に、

冷風でファンが冷える

エアコンを止めるとファンが結露する

水分があると埃が付きやすい

埃にカビが発生

臭くなる

このような理由で臭くなると説明しました。

エアコンをなるべく臭くさせないために、「ファンの結露」を防がなくてはなりません。冷やされたファンは、常温に戻るときに結露します。なので、ファンを回転させつつ常温に戻して、結露した水分を蒸発させると、させない場合に比べて臭くなりにくいのではないでしょうか?

つまり、冷風からいきなり電源OFFにせずに、切りタイマーを設定して送風でしばらく運転させればいいと思います。

エアコンメーカーへの要望

水をかけてはいけない部分にかけてしまったりしたら故障や感電の危険もあるので、簡単に分解清掃できるような作りにしてほしいです。
冷却フィンはパイプで室外機と繋がっていたりするので、取り外しは難しいと思いますが、クロスフローファンやドレンパンは簡単に外せて誰でも丸洗いができるようにしたらいいのにな。

今のところ簡単に分解できるエアコンって聞いたことないです。(私が探してないだけで既にあるのかもしれません。)
これは何かの利権を守るためにあえてガチガチに作ってるんだろうかと思ってしまいます。

今回の作業の感想

エアコンの掃除は、プロに1万円ほど払ってやってもらった方が、総合的に良い気がしました。それくらい疲れます。



泡でファンを掃除するスプレーというものもあります。次回は試してみたいです。

2017/8/14追記「くうきれい エアコンファン洗浄剤」を使用してみた

前回の掃除から3年が経過しました。気をつけて使っていてもそろそろ匂いが少し気になり始めました。

ということで、今回は「くうきれい エアコンファン洗浄剤」を使ってみました。

用意したもの

新たに購入したもの:
くうきれい エアコンファン洗浄剤(養生シート付き)
ペットボトル用加圧式スプレーノズル

新たに購入したもの

家にあったもの:
ブラシ(前回買ったもの)
ペットボトル(500ml)
ビニール紐
バケツの代わりになるもの

以上です。

手順

手順は以前と変わりありません。

今回は養生シート付きなので自分でゴミ袋を切って作る必要はありませんでした。付属の養生シートはしっかりした厚手のビニール製で両面テープも付いてます

廃液を排出するために養生シートに穴を開けて、バケツにうまく入るようにビニール紐をつけました。ビニール紐をガムテープで固定してます。

廃液を伝えるビニール紐と受け取るバケツ

エアコンのファンを掃除しているところ

写真では何箇所かガムテープが付いてますが、試行錯誤の結果不要なことがわかりましたので気にしないでください。

こうして穴を開ける位置を把握する

シートの形状的にどこに穴を開けていいのかわかりにくいので、実際に廃液を少し溜めてからハサミで穴を開けました。

洗浄自体は、前回の洗剤の代わりに「くうきれい」を使うといった要領です。
スプレーでファンの奥から泡を充填するようにします。途中でファンを回転して全体を泡で包みます。

基本的にブラシは不要なのですが、気になる箇所があれば使います。

濯ぎが問題なのですが、くうきれいの濯ぎ液では足りませんでした

アマゾンのレビューでもそのような意見があったので、念のために以前この記事のコメントで教えていただいた「ペットボトル用加圧式スプレーノズル」を買っておきました。

くうきれいのすすぎ濯ぎ液で足りたとしても水道水で濯ぐと気持ちがいい気がします。(気分の問題)

注意点

洗浄剤には触れないように:
くうきれいの洗浄剤はそこそこ強いアルカリ性のようで、塗装面に付けてしまったら変な跡が残ってしまいました。
素手で触るのはやめた方がいい液体です。皮膚(タンパク質)が溶けてヌルヌルします。

ファンを回すために割り箸など用意:
説明書には「ノズルでファンを押して回転させる」とありますが、うちのエアコンファンは回りませんでした。ノズルでは強度不足だったので割り箸で回しました。

くうきれい エアコンファン洗浄剤 でのエアコンファン掃除の感想

くうきれいの洗浄剤の泡でファンを包んで30分ほど放置して、濯ぐだけで黒いカビが流れ出てきました。これは気持ちいいです。

濯ぎ液は足りませんでしたが、ペットボトル用加圧式スプレーノズルで水道水をたっぷり使って濯ぐとより気持ちがいいかと思います。

前回使った通常の洗剤では、放置するだけで黒カビが流れ出ることはありませんでした。ブラシでゴシゴシしてやっとです。

カビを落とすだけが目的ならカビキラーなどの漂白剤を使えばいいのですが、しっかりげる保証もないですし、漂白剤が残っていた場合部屋中の空気が汚染されるような気がして、漂白剤をエアコンファン掃除に使う気にはなれません。

(漂白剤の成分を常時吸引すると死亡する事故につながることもあります。韓国製の加湿器でそのような事故がありました。)

というわけでエアコンファン掃除に特化した「くうきれい エアコンファン洗浄剤」は、今後もリピートして使っていきたいと思います。

うちはエアコンが2台ありますので、あと1台分購入して掃除しようと思います。